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 【条文例】 賃 金
 
 会社を守る就業規則
 就業規則の作成手順
 就業規則の構成

 【条文例】
 ・総則
 ・採用
 ・休職
 ・就業時間、休日
 ・退職、解雇
 ・表彰、懲戒
 ・賃金
 
















 
  賃金については記載量が多くなるため、別規程にされることをお勧めします。
ただし、記載のポイントについては本則の中で記載する場合も、別規程にする場合も同じです。

1.最重要ポイント

月次給与、賞与ともに、その計算時期、計算方法、支払の時期を記載することが基本です。また、賃金の構成(基本給・諸手当・割増賃金)も明確に記載するようにします。
更に、欠勤等の控除、昇給がない場合の条件、月中の入社・退職等の場合の取り扱いも記載します。

2.その他のポイント

管理職に時間外労働に対する賃金を支払わない場合はその旨を明確に記載します。この場合「管理職」とは何かを就業規則内で明確に定義していることが前提になります。


★規程例

条(賃金の構成)
賃金は次の構成とする。
①基準内賃金
 ・基本給
 ・諸手当(通勤手当、住宅手当、役職手当)
②基準外賃金
 ・割増賃金(時間外労働、休日労働、深夜労働)

条(基本給)
基本給は本人の技能、業務遂行能力等を考慮して別表の通りとする。
(→ただし、「・・・考慮して各人別に決定する」だけでも可です。全ての資格等級の金額までは就業規則での記載義務はありません)
 
条(諸手当)
1.通勤手当
通勤手当は通勤に要する費用(6ヶ月分の定期代)を支給する。
2.住宅手当
 扶養家族のいる者    月額 
 上記以外の者       月額 
3.役職手当
 部長    月額
 課長    月額
 係長    月額
 主任    月額

条(賃金計算期間および支払日)
賃金は、前月1日から起算し、前月末日を締め切りとした期間(以下、「賃金計算期間」という)について計算し、当月25日に支払う。ただし、当該支払日が休日の場合はその前日に支払う。

条(賃金の支払方法)
賃金は通貨で直接社員にその全額を支払う。ただし本人が指定する金融機関の口座への振り込みにより賃金を支給することがある。また、以下の各号に掲げるものについては賃金を支払うときに控除する。 
 ①源泉所得税
 ②住民税
 ③雇用保険料
 ④健康保険料
 ⑤厚生年金保険料
 ⑥その他、労使協定により賃金から控除することとしたもの

条(欠勤の賃金控除)
欠勤により休業した者に対する当該計算期間における賃金は、以下の計算式により休業した日の属する月の基準内賃金より控除する。
 基本給×(欠勤日数/その月の所定労働日数)
     
条(月中での入社・退職の賃金計算)
月中に入社または退職した者に対する当該計算期間における賃金は、以下の計算式により入社又は退職した日の属する月の基準内賃金を算出する。
 基本給×(出勤日数/その月の所定労働日数)

条(給与の改定)
1.給与改定は基本給を対象に毎年4月に社員各人の考課に基づいて決定し、当月から支給する。ただし、会社の業績によっては、その時期を延期もしくは見送ることがある。
2.以下の各号の一に該当する者については給与改定をしないことがある。
 ①前年度の欠勤日数が○日を超える者
 ②著しく技能が低い者又は勤務成績ならびに勤務態度不良の者

条(割増賃金) 
1.所定労働時間を超えて労働した場合には時間外労働割増賃金を、法定休日に労働した場合には休日労働割増賃金を、深夜(午後10時から午前5時まで)に労働した場合には深夜労働割増賃金を、それぞれ以下の計算により支給する。
①時間外労働割増賃金
{(基本給+役職手当)/一ヶ月平均所定労働時間}×1.25×時間外労働時間数
②休日労働割増賃金
{(基本給+役職手当)/一ヶ月平均所定労働時間}×1.35×休日労働時間数
③深夜労働割増賃金
{(基本給+役職手当)/一ヶ月平均所定労働時間}×0.25×深夜労働時間数
 
2.所定労働時間を超えて労働した時間、または休日に労働した時間が深夜に及ぶ場合は、時間外労働割増賃金または休日労働割増賃金と深夜労働割増賃金を合計した割増賃金を支給する。
  
3.課長以上の管理監督の職務にある者に関しては割増賃金を支給しない。ただし、課長であっても部下を持たず、管理監督者としての業務に従事していない場合はその限りではない。

条(賞与)
1.賞与は毎年月と月に会社の業績、社員各人の勤務成績を査定して支給する。ただし、会社の業績の等の事由によっては支払の時期を延期または見送ることがある。
2.賞与の評価対象期間は以下のとおりとし、支給対象者は賞与の支給日に在籍している社員とする。
 ①月の賞与   前年の月1日から当年の月末日まで
 ②月の賞与   当年の月1日から当年の月末日まで 
3.評価期間中の入社、退職、休職等で一部の期間に在籍していない場合には在籍月数に応じて月割計算した金額を支給する。1ヶ月未満の端数については切り捨てる。
4.欠勤については、以下の計算方法で減額する。
算定された賞与額×(評価期間の所定出勤日数-欠勤日数)

  


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